2020年1月30日木曜日

楽しきバルセロナ


年末年始の話の続きです。正月に帰国したら、私が訪れた直後にバルセロナで、タレントの武井壮さんが車上荒らしにあったというニュースがありました。現地の人、ディエゴママのマリアもスリが多いわよ!と言っていたので、私も相当用心して行ったんです。良い恰好はせず、どう見ても安手の肩掛けバッグを斜めがけ。母には貴重品を持たせない。「地球の歩き方」を見ながら歩かない等々。もちろん怪しい時間帯に、怪しい場所を歩けば、怪しい空気は流れるし、地下鉄は注意したほうが良いと感じましたが、ヨーロッパの観光地で普通に払うべき注意を払えば、それほどの危険はありません。兎にも角にも食べ物が美味しい!タパスと呼ばれる小皿料理を種類たくさん頼んでみんなでつつく。これが日本っぽい。地中海に面したバルセロナは、魚介のパエリアやムール貝のワイン蒸しなど海鮮も素晴らしいが、何より私のお気に入りとなったのは、パタタス・アリオリ。どこのバルにも必ずある「ジャガイモのアリオリソース」。アリオリソースは、にんにくとマヨネーズを和えた白いソース。これが店ごとに特徴があって楽しい。ジャガイモの出し方も、大きく切って揚げたり、スティック状のフライだったり、茹でたジャガイモを出す店もある。パンに乗せても良し。ワインのお供も良し。とにかく美味しい。おススメです。
絶品!パタタス・アリオリ!

2020年1月28日火曜日

バッティストーニ讃

アンドレア・バッティストーニ。クラシック・ファンなら説明の必要はないでしょう。東京フィルの首席指揮者で、二期会のオペラ公演にもたびたび登場している若手実力者です。彼の故郷ヴェローナでは夏の野外音楽祭に毎年登場していますし、今年は1月3日にニューイヤー・オペラコンサートを日本で振って、その後、アムステルダムでオランダ放送響を振ってコンセルトヘボウにもデビューを果たしました。そして再び日本へ。東京フィルの定期です。1月25日のサントリーホール公演に伺いました。前半は阪田知樹さんを迎えてラフマニノフのピアノ協奏曲第3番。繊細なタッチの阪田さんにぴったり寄り添い、思いのほか淡泊なラフマニノフでした。後半はベルリオーズの幻想交響曲。これが圧巻。私はかねがね、彼の静かな音楽に思いを寄せているのですが、この日も、第2楽章のワルツのエレガントなことと、第3楽章の精妙なコントロールに感心しました。もう、ピアノ、ピアニシモをここまでやるかというくらいに極限まで詰めて、こちらの呼吸の音を消さないといけない?というくらい緊張感に満ちた音楽を聞かせてくれました。木管の方たちお疲れ様。本当に素晴らしかった。彼の要求に応えるのはしんどいですよね(笑)。私の勤める新宿文化センターでは、1月29日にバッティストーニを迎えて「ブリティッシュ・ナイト」というコンサートをやります。前半に、チェロの新鋭、三井静さんをソリストにハイドンの協奏曲第1番。三井君は、現在ミュンヘン・フィルに籍を置き、室内楽でも著名なソリストたちと共演している長身イケメンの大注目株です(名前、覚えておいて損はありません!)。後半メインは20世紀を代表する屈指の合唱作品、ウォルトンの「ベルシャザルの饗宴」です。母国イギリスではたまに聞かれますが、日本の舞台にかかるのは大変珍しい。映画音楽でも腕をふるったウォルトンの色彩豊かな作品です。「カルミナ・ブラーナ」が好きなら、きっと気に入っていただけると思います。あと、パイプオルガンと合唱の入った正規版の「威風堂々」もやります。あ、宣伝になってすみません!
東京フィル1月定期行きました!

2020年1月20日月曜日

年末年始は


糖尿病になり、決心して胃のスリーブ切除術という手術を受け、体重を落としたのが2年前。すっかり体重は安定期を迎え、主治医の先生からも、糖尿病は寛解。経過は良好とお褒めをいただきました。あとは体重が戻らないよう、毎日、体重計に乗り、自分をコントロールするのが課題です。さて、2019年末も妹が暮らしているオーストリア・ザルツブルクでクリスマスと年越しを迎えました。ベナツキー作曲のオペレッタ「白馬亭にて」の舞台になっている実在のホテル《白馬亭》には、父が存命のころからずっとお世話になっています。広場に面した真っ赤な新館も良いのですが、私は古き良き時代の名残をとどめる旧館の部屋が好きで、だいたいはそちらに宿泊します。湖に浮かぶ温水プールで泳ぎ、十分にお腹を空かせて、地元の食材を使った美味しい料理をいただく。もちろんワインはヴァッハウ!今回の旅ではバルセロナまで足を延ばし、スペイン料理を堪能しました。幸い、甥っ子の友だちのディエゴ君がクリスマス休暇でバルセロナに帰省していて、お母さまのマリアに連れられて、どう見ても観光客には入れないコアなお店に入ることもできました。ディエゴ君のおばあ様がグラナダ生まれの粋な女性で、私たちに見事なカスタネットさばきを披露してくださいました。今度はグラナダがいいなあ!

白馬亭 部屋の窓からザンクト・ヴォルフガング湖を臨む

クリスマス時期に湖に浮かぶ巨大ろうそく
楽しくて美味しいサンクト・ヴォルフガングのクリスマス市

現在の新館の玄関
なぜか我々のテーブルだけ飲む準備が…

朝の静かな湖