2018年10月12日金曜日

三友合唱団の稽古場へ

昨年も舞台監督をさせていただいた三友合唱団の本番が近づき、打合せを兼ねて稽古場へ見学に出かけました。三友合唱団の創設はなんと昭和21年。三井グループで働いておられた方々のいわゆる職場合唱団としてスタートを切ったということです。現在、友人のバリトン歌手、北村哲朗先生が指揮、指導をされていて、そのご縁で舞台監督をさせていただいています。ですが、この合唱団と私の縁はもっと昔に遡ります。亡くなった私の父、八木原良太郎がまだ武蔵野音大声楽科に在学中、三友の定期演奏会にテノールのソリストとして出演させていただいていたのです。本当に奇跡的なご縁です。実際、私の父と同じステージに乗っていた団員さんもご健在で、親子二代、こんな形で関わらせていただけるなんて本当に幸せです。今年の演奏会は1020日、日本橋公会堂。シューベルトのミサ曲第2番をメインに、前プロが林光の「日本抒情歌曲集」と大中恩の「風のうた」です。ベテラン合唱団のフレッシュな歌声が楽しみです。
稽古場の神田教会

2018年10月9日火曜日

大野/都響 ワーグナーへの期待


仕事がらみの話になります。私の勤務先である新宿文化センターで1028日に大野和士さんの指揮、東京都交響楽団の演奏で、オール・ワーグナー・プログラムの公演を行います。大野さんとガレリア座はほんの少しお付き合いがあります。大野さんは以前、東京フィルでオペラ・コンチェルタンテという演奏会形式のオペラ・シリーズを企画されました。もう伝説といって良い、今となっては予算的にも到底できない、日本オーケストラ史に残る名企画でした。ガレリア座がちょうど「仮面舞踏会」を稽古していたころ、このシリーズでも「仮面舞踏会」が掛かり、東京フィルさんに無理なお願いをしてリハーサルを見させていただきました。終了後、お疲れの大野さんにご挨拶させていただこうと皆でステージ下に伺ったら、大野さん、舞台にどっかり座って、私たちの質問を受けてくださったのです。さらにその数日後、私たちの総稽古を見るため、さいたま芸術劇場まで埼京線に乗って駆けつけ、ついには数か所、自らタクトをとって指導してくださったのです!マエストロの棒と息遣いで、瞬時に音楽が変わっていくあの興奮は今でも忘れられません。大野さんは現在、東京都交響楽団の音楽監督であり、新国立劇場の芸術監督として日本の音楽界の中枢を担っているマエストロです。都響定期と新国立以外のホールで大野さんを聴く機会はありません。というわけで、この新宿公演も、都響さんに無理をお願いしました(私、だいたい無理を言うんですね…)。しかも、ワーグナー!演奏会後半はリトアニアの素晴らしい歌手を入れて「ワルキューレ」最終場面を演奏会形式で上演します。国内で大野さんがワーグナーのオペラを振るのはこれが初めて。この貴重な瞬間にぜひ立ちあっていただきたい。
https://www.regasu-shinjuku.or.jp/bunka-center/shusai/13989/
ワーグナー・スペシャル

2018年10月8日月曜日

芸術の秋、食欲の秋

公演が終わって少しほっとしています。ほかの舞台を見に行く余裕もできます。芸術の秋。私たちと同じアマチュアの熱い舞台は、プロとは違う楽しみがあります。地元、小金井の宮地楽器のなかにある小さなホールに出かけました。母の華道の先生が出演します。先生は、かつてガレリア座の公演にもご協力いただきました。マイヤベーア「悪魔のロベール」を上演した際、第3幕サン・クレーネの岩山で主人公ロベールが手折る聖ロザリエの魔法の樹が登場するのですが、おどろおどろしいこの樹を製作してくださった恩人です。映像で見返すと、この樹の存在感が際立ちます。さすがはプロの仕事。歌は人生と言いますが、先生の活けるお花のように滋味豊かな歌唱が印象的でした。自分の舞台でなくても、公演の後はなぜかお腹が空きます。小金井にもひっそりと良いお店があります。訪ねたのは駅北口から徒歩10分弱。蕎麦のおいしい創作料理の店、七彩さん。小さなくぐり戸から入る、雰囲気が素敵です。この日のコースは秋の旨味の冴えるお料理でした。風味豊かなごま豆腐に始まって全7品。鮪と鯛のカルパッチョサラダ、栗の竜田揚げ、冷やし蕎麦など美味しくいただきました。
おとなのはれ舞台 すばらしい!

エントランスからたのしい

スープ奥の栗の竜田揚げがお気に入り

締めの冷かけ蕎麦

2018年10月5日金曜日

アマチュアオペラ団体の成長

これは、打ち上げの締めで私が話したことです。今回、私は仕事の関係で仕込み日の会場乗り込みが夕方になりました。行ってみると、ほぼ舞台はできあがっていました。いつもは団内棟梁として活躍してくれる北さんも今回は参加できず、かなり不安だったのですが、舞台は見事に仕上がっていました。私が最後までこだわったシャンデリアの高さもきちんと調整されていて、何も言うことはありませんでした。そして終演後。客出しを終えて、片付けようと舞台に戻ったときには、これまた、だいたいの道具はなくなっていました。演者より早く着替えたオーケストラのメンバーが、せっせとリノリウムを巻いたり、ジョーゼット幕を畳んだりしてくれていました。終演時刻からわずか2時間と経たずに完全撤収。打ち上げの開始時刻を30分早めてもらったほどです。「早い撤収、良い団体」と、団員に刷り込んだ標語が、本当に活かされている。いろいろなアマチュア団体を見てきていますが、相当名前のある団体でも、撤収の際はなぜかだらだらしている。なかなか会館から出ていかない。さっさと打ち上げに行けばいいのに。何かに浸っているらしいのです。歌舞伎の旅公演ともなると、休憩前の舞台道具を積んだ搬出トラックはさっさと次の公演先に出かけていく。その手際の良さ、プロの矜持を、どうにか実践したという思いが私にはありました。ガレリア座はいつの間にかそういう団体に成長していたのです。率直にうれしい。
公演を支える力があってこそ

2018年10月4日木曜日

小鳥売り終えて


まずは無事に公演ができて良かった!強烈な台風24号の接近で、JR東日本が20時をめどに運転を中止するという情報が流れるなか、開演時刻前と終演あたりは雨もほとんどなく、お客様にもご迷惑をおかけすることなく公演を打つことができました。本当にありがとうございました。出来は…そう、かなり良かったと思います。自画自賛ですが。小さな傷はありました。でも、この表情豊かなオペレッタをきちんとした劇場の形でお見せすることができたのは私たちの誇りです。ご来場のお客様、私の演出の謎解き、できましたか?そうです。リヒャルト・シュトラウスの「ばらの騎士」が隠し味でした。クリステルとアーダム、若い二人の恋の後ろに、大公妃マリーの哀しさを表現してみました。ゾフィーとオクタヴィアン、そして元帥夫人マルシャリンの関係性に似せて。「小鳥売り」には大公が登場せず、「ばらの騎士」には元帥が登場しません。バラという花が《愛情》のアイテムになっているのも同じ。アーダムと大公妃の間に完全な恋愛関係は生じませんが、アーダムが大公妃に求婚するシーンはありますし、心動かされることはないとしても大公妃がアーダムの求婚によって自分の得られない愛を強く感じるのは事実です。今回の演出では、本来のナンバー組みを変えて、全曲のほぼ中間点に大公妃マリーのアリア“森の中を私は歩いた”を置き、そのあとのマリーの悲劇を浮き彫りにしました。また、1幕フィナーレ中で歌われるアンサンブル“もし、チロルでばらを”を、3幕フィナーレ前で再現し、アーダムの前をクリステルと大公妃がクロスして歩き、アーダムは最終的に恋人クリステルに歩み寄るという演出にしました。その場にいる登場人物は、一人たりとも大公妃へ視線を送らないよう注意を与え、大公妃の孤独感を強く表現したつもりです。本番前日の稽古で、このアンサンブル最後の大公妃の立ち位置を下手花道に変更し、その意味合いを明確にするなど、最後の最後までこだわってみました。あ、すみません。話が完全に「ばらの騎士」になっちゃいましたね。ガレリア座、来るべき日に備えての予行演習です(笑)。さて、まだ演目は何も決めていませんが、次回公演を楽しみにしてください。台風の季節は外そうと思います。
第2&3幕 照明作りこみ

第1幕 稽古風景

2018年9月29日土曜日

今日は晴れなのに

こんなに稽古してきたのに、よりによって台風ですって!大きな台風24号が近づいています。トップページでもお知らせしていますが、公演は予定通り行わせていただきます。プロと違って替えがきかないのです。すみません。おいでになるお客様。どうか余裕をもっておいでください。それで、お帰りは早めに!西武線は結構しぶといですから、終演時はまだ大丈夫だと思います。私たちの打上げ後が心配…ま、帰らなきゃいいのか(笑)。仕込み日の今日は晴れているのに、本当に災難です。
ロビーより練馬駅方向 晴れてる

2018年9月26日水曜日

ヴェネツィアの思い出

この夏、ザルツブルクにいる妹の家から列車でヴェネツィアに行きました。車で行くことも考えたのですが、バカンス時期なので道路の混雑を心配して列車に決めました。久しぶりの列車旅。車内販売に来た若いオーストリア人の女の子が、レシートのことを日本語で何て言うか訊いてきて、不思議な娘だと思ったら、日本語を勉強しているらしく、しばらく日本語での会話を楽しみました。以前、ブリュッセルの美術館のミュージアムショップでも超可愛い女の子のスタッフに、いきなり日本語で「●ユーロになります。」と言われて楽しかったことがあったけれど、日本語を勉強している若者、多いみたいです。ヴェネツィアは日本ほどではないけれど、ヨーロッパにしては手ごわい暑さでした。水の都とはいえ、日本のような湿気がなく、それだけでも楽なのかもしれません。胃が小さくなっても、食道楽の私。3泊4日のうち2回、夕食に通ってしまったのが、サン・バルトロメオ広場から路地を入ったところにある、Rosticceria Gislon。地元店です。リストランテでもオステリアでもなく、まさに惣菜屋さんで、少し食べられる場所もある、そんなお店。近所のおじさん、おばさんが夕食の惣菜をグラム単位で買いにきたり、地元のお兄さんお姉さんが酒のつまみを買いにきたりするお店。ふらりと入ったのですが、前菜盛り合わせの盛りの良さと、その旨さに脱帽。1回目で満腹となり食べられなかったモッツァレッラのフライ、これを食べずに日本に帰るわけにはいかない!と翌日も通った次第。そこの気のいい親爺さん(僕は勝手に見た目で“源さん”と命名)が、混雑していた翌日、私たち家族を見て、ちょっと脇の席を作ってくれました。源さん、大好き。大ファンになって、超片言のイタリア語で、また絶対来るからと約束してきました。
もう絶対に美味しいモッツァレッラのフライ

リアルト橋から よく見ると虹が二重に!わかるかな?