2020年1月28日火曜日

バッティストーニ讃

アンドレア・バッティストーニ。クラシック・ファンなら説明の必要はないでしょう。東京フィルの首席指揮者で、二期会のオペラ公演にもたびたび登場している若手実力者です。彼の故郷ヴェローナでは夏の野外音楽祭に毎年登場していますし、今年は1月3日にニューイヤー・オペラコンサートを日本で振って、その後、アムステルダムでオランダ放送響を振ってコンセルトヘボウにもデビューを果たしました。そして再び日本へ。東京フィルの定期です。1月25日のサントリーホール公演に伺いました。前半は阪田知樹さんを迎えてラフマニノフのピアノ協奏曲第3番。繊細なタッチの阪田さんにぴったり寄り添い、思いのほか淡泊なラフマニノフでした。後半はベルリオーズの幻想交響曲。これが圧巻。私はかねがね、彼の静かな音楽に思いを寄せているのですが、この日も、第2楽章のワルツのエレガントなことと、第3楽章の精妙なコントロールに感心しました。もう、ピアノ、ピアニシモをここまでやるかというくらいに極限まで詰めて、こちらの呼吸の音を消さないといけない?というくらい緊張感に満ちた音楽を聞かせてくれました。木管の方たちお疲れ様。本当に素晴らしかった。彼の要求に応えるのはしんどいですよね(笑)。私の勤める新宿文化センターでは、1月29日にバッティストーニを迎えて「ブリティッシュ・ナイト」というコンサートをやります。前半に、チェロの新鋭、三井静さんをソリストにハイドンの協奏曲第1番。三井君は、現在ミュンヘン・フィルに籍を置き、室内楽でも著名なソリストたちと共演している長身イケメンの大注目株です(名前、覚えておいて損はありません!)。後半メインは20世紀を代表する屈指の合唱作品、ウォルトンの「ベルシャザルの饗宴」です。母国イギリスではたまに聞かれますが、日本の舞台にかかるのは大変珍しい。映画音楽でも腕をふるったウォルトンの色彩豊かな作品です。「カルミナ・ブラーナ」が好きなら、きっと気に入っていただけると思います。あと、パイプオルガンと合唱の入った正規版の「威風堂々」もやります。あ、宣伝になってすみません!
東京フィル1月定期行きました!

0 件のコメント:

コメントを投稿