2018年6月13日水曜日

テオドール・デュボア


私の趣味のひとつがCDの収集です。もはや生涯に聴けないだろう量を買い込み、今なお増え続けています。とても愚かです。収集癖は昔から。記憶しているだけでも、シール、貝殻、ミニカー、切符、切手、鉄道模型…エトセトラ。切手と鉄道模型は押入れの奥に収蔵されていますが、それ以外はたぶん親が処分したのでしょう。どうなったか定かではありません。

そして最後に始まった収集が、クラシック音楽の音盤(最初はレコード)でした。父親が音楽教師だったため、家にあったクラシックのレコードを聴いたのがスタートでした。幼稚園の頃に、フルトヴェングラーの第九をかけて、スピーカーに向かって指揮していたのを記憶しています。

初めて自分のために買ってもらったのが、サン・サーンスの「動物の謝肉祭」。たしか、アーサー・フィードらーの演奏でした。自分で買った初めてのレコードは、マリーの「金婚式」とワルトトイフェルの「スケーターズ・ワルツ」。いずれもいわゆるドーナツ盤でした。最初に買ってもらったオペラ全曲盤は、ポンキエルリの「ラ・ジョコンダ」。マリア・カラスの主唱でLP3枚組。我ながら渋いファースト・チョイスです。
クラシック音楽なら、シンフォニー、室内楽、声楽問わず雑食の私は、未知の作曲家、作品にも興味があります。本日ご紹介するのは、フランスの作曲家、テオドール・デュボア(18371924)。パリ音楽院で、オペラ「ミニョン」を作曲したアンブロワーズ・トマに師事し、自らも後に同院長となってポール・デュカスやフローラン・シュミットを育てました。私の聴いたのは、Mirareレーベルから出ている、ピアノとチェロをメインにした協奏曲集です。いずれも規模の大きな作品ではありませんが、メロディックで熱量が高く、フランスらしい典雅さも備えています。ベルリオーズほどの革新性はありませんが、派手めなフランス管弦楽がお好きな方なら、ぜひ一聴を。マルク・コッペイのチェロは聴きものです。
隠れた名盤を探す愉しみ

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