2018年9月18日火曜日

小鳥売りおすすめCD


何人かの方から、今度の公演の予習をしたいのでおすすめのCDがあったら教えてください、と訊かれます。残念ながら対訳のついた国内版がないので、日本語で物語を理解していただけるCDとなると難しいのですが、海外版でとりあえず音楽がわかればということでしたら、ボスコフスキー指揮の全曲版をおすすめします。ボスコフスキーは元ウィーンフィルのコンサートマスター。シュトラウスの時代さながら、自らヴァイオリンを弾くスタイルで、正月の恒例ウィーンフィル・ニューイヤーコンサートを有名にした指揮者でもあります。オペレッタのCDも数多く残しています。とにかくこの「小鳥売り」、私が気に入っているのが、アーダムを歌うテノール、ダラポッツァの歌唱に尽きます。アーダムはオーストリア南西部チロル地方の小鳥売りという設定なのですが、ダラポッツァはまさにこのチロル出身。よく言えば《のどかな》、悪く言えば《間延びした》ようなチロル方言で歌う「おじいさんが二十歳だったころ(2幕フィナーレで歌われるアリアです)」の味わいは格別です。この夏にオーストリアに行ったとき、私の妹の旦那の妹さんに会いました。トラウン湖という風光明媚な湖のあるグムンデンという町で会ったのですが、彼女曰く、まだそのあたりには「小鳥売り」が実在しているというのです。しかも、彼女のおじいさんは副業的に「小鳥売り」をしていたとか!何と身内にリアル「小鳥売り」がいてびっくり!不思議なご縁の公演になりそうです(笑)。
ボスコフスキー指揮の名盤

トラウン湖畔にて

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